3
Products
reviewed
0
Products
in account

Recent reviews by すこ

Showing 1-3 of 3 entries
124 people found this review helpful
10 people found this review funny
26.7 hrs on record
・はじめに
 本作は 1990 年に発売された PC ゲー  King's Bounty のリメイクであり,Katauri Interactive が開発したゲー です。主人公は王直属の探索者という 誉ある職に就き,財宝や秘境等,様々なものを探す旅に出ることになります。そして,世界各地を旅していく中で 心に迫っていく,といったストーリーです。
 本作は 2015 年 12 月 11 日に Steam 版に日本語が追 されました。また,本レビュー投稿時では,King's Bounty シリーズは本作から Dark Side まで計 5 作発売されていますが,同シリーズの基礎は,この King's Bounty: The Legend で築かれたと言っても過言ではありません。そこで,本レビューでは King's Bounty シリーズの概要と本作の特徴を中心に紹介します。

・King's Bounty 概要
 King's Bounty では,プレイヤーは軍勢の指揮官となり,兵団を雇用して軍勢を編成し,敵軍を撃 することが最終目標です。プレイヤーがゲー 内で行うことは 探索戦闘 に大別されます。
 探索パートの目的は,フィールドの探索によって軍勢の編成の幅を広げ,主人公の基本性能を強化することにあります。具体的には,各地に存在する店を発見することで新たなユニットの雇用及びアイテ の購入が可能になり,フィールド上に点在しているオブジェクトを回収することで主人公の各ステータス (攻撃,防御,知性,統率,憤怒,魔力) を底上げすることが可能になります。
 探索を行う上で役立つものがクイックセーブです。本作では F5 でクイックセーブを,F8 でクイックロードを行うことができます。クイックセーブは 3 スロットを回しながら上書きしていく仕様となっているため,取り返しのつかない事態は比較的起きにくくなっています。
 サブクエストが豊富に存在しているのも King's Bounty の特徴です。クエストの種類は,アイテ を他の 所へと運ぶことを目的とする,いわゆるお使いクエストや,特定の敵の撃 を目的とする討伐クエスト等,バラエティに富んでいます。クエストが完了すると, 酬として金銭や経験値を得られる けでなく,店で売り出されるアイテ の種類が増 することもあるため,積極的にサブクエストも受諾していくと,その後の展開が楽になるでしょう。
 フィールド上に存在しているシンボルに接触すると戦闘に突入します。戦闘パートは HEX 状のマップにおいて,ターン制で行われるスタンダードなものとなっています。戦闘時,主人公は直接戦闘に参 するわけではありませんが,指揮官としてユニットを操作したり,憤怒の精霊の召喚や呪文を発動することによって間接的に戦闘に参 することになります。
 一般ユニットのステータスの中で重要なものがイニシアチブとスピードです。イニシアチブは行動 を,スピードは移動力を示しています。したがって,軍勢の中にイニシアチブの高いユニットがいる 合,ターン開始時に呪文を発動することができ,先手を取ることができます。また,デフォルトでは各ユニットの兵士数しか把握することができませんが,Alt を押すと HP や行動 も把握でき,戦術を立てやすくなります。そのため,初戦闘時に Alt を押すことをお勧めします。

・選択が悩ましい 3 種のクラス
 主人公は 3 種のクラスから 1 つを選ぶことになります。クラス間で異なる点は装備スロットとレベルアップ時の獲得ルーン,そして,固有スキルです。例えば,ウォリアーを選択した 合は武器スロットが 2 箇所あるため,二刀流が可能になります。また,レベルアップ時に力のルーンを多めに入手することができ,力スキルの中でウォリアーのみが習得することが可能なスキルも有しています。

・憤怒と魔力の運用が重要となる戦闘
 King's Bounty シリーズの戦闘で重要になるのが 憤怒 (Rage)魔力 (Mana) の管理です。憤怒はダメージを与える (受ける) ことによって蓄積していき,一定量が溜まると憤怒を消費して憤怒の精霊を召喚することができます。他方,魔力は呪文使用時に必要となるもので,こちらは戦闘中に (基本的には) 溜まることはないため,残量を意識した運用が必要となります。憤怒の精霊及び各種呪文は射程の制限がなく,どのユニットも自由に対象とすることができる点が強みです。また,どちらも同一ターン内であれば任意に発動タイミングを決めることができるため,タイミングによって状況が大きく変わることもあります。
 戦闘終了後,フィールド上では,憤怒は徐々に減少していくのに対し,魔力は時間経過と共に回復していきます。そのため,連戦を想定する 合は,憤怒と魔力の残量を意識して戦闘を終了させると良い結果に繋がるでしょう。

・個性豊かな一般ユニット
 戦闘時,最も組み合わせに悩むと思われる点が一般ユニットの編成でしょう。一般ユニットもそれぞれスキルを使うことができるため,最適な編成を考えることが非常に面白く,悩ましいところです。
 また,King's Bounty シリーズでは,各ユニットに兵士数の概念があります。雇用可能な兵士数は主人公の統率によって変動します。注意すべき点として,兵力はユニットの耐久力を示すと同時に火力も示しています。そのため,如何に損害を出さずに高火力を維持するかがポイントとなります。

・魅力的なコンパニオン
 本作のコンパニオンは,装備スロットの点と主人公の嫁になるという点で King's Bounty シリーズの中でも特徴的なものとなっています。それぞれ非常に尖った装備スロットとなっているため,装備構成に を悩ませる時間が増えるでしょう。さらに,婚姻関係にあるということで,子供を作ることが可能です。子供は装備スロットに入る形となるため,子供を作るかどうかの選択も判断が難しいでしょう。
 嫁とは自由に離婚することもできますが,財産分与を行う必要があるため,決断は慎重に行いましょう。


King's Bounty シリーズの他作品と比較して,個人的に感じた長所と短所は以下のとおり

・長所
コンパニオンの装備スロットがそれぞれ特徴的であるため,装備構成を柔軟に変えることができる

・短所
戦闘時,ユニットが戦死した 合,赤い数字で戦死者数が表示されないため,戦死したことを見過ごすおそれがある


 本作の世界は Warriors of the North でも使われているため,Warriors of the North をプレイ中ニヤリとする 面がいくつかあります。したがって,これからプレイするのであれば,まずはこちらをプレイするのがお勧めです。本レビューが購入を検討している皆様の一助となれば幸いです。
Posted 2 January, 2016. Last edited 2 January, 2016.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
87 people found this review helpful
4 people found this review funny
210.1 hrs on record (170.0 hrs at review time)
・はじめに
 本作は Eador シリーズの 2 作目であり,Eador: Genesis の 3D リメイクとなるファンタジーターン制ストラテジーです。本作の仕様については,情 量が多く,独特な要 があるため,何をすればいいのかわかりにくい,といった部分もあるかと思います。そこで,本レビューでは Eador: Masters of the Broken World の概要と特徴を中心に紹介します。

・Eador: Masters of the Broken World 概要
 Eador: Masters of the Broken World では,自国の 土を拡大,開発して繁 させると共に,軍備を拡張し,敵勢力を滅亡させることが最終目標です。すなわち,eXplore (探索),eXpand (拡張),eXploit (開発),eXterminate (殲滅),以上 4 種類の 'X' で構成される 4X Strategy のゲー といえばわかりやすいでしょう。
 ゲー の基本的な流れとしては,4 種類のヒーローのいずれかを選択し,雇用することから始まります。ヒーローはプレイヤーの分身的存在であり,ヒーローを用いて探索や 土拡大を行っていくと共に,プレイヤーは俯瞰的な立 から,各施設の建設を行って自国を繁 させていくことが目的となります。

・それぞれ強みのある 4 種類のヒーロー
 本作で特に重要な選択となるのがヒーローの雇用です。
 ゲー 開始時に Warrior,Scout,Commander,Wizard の中から 1 人を選んで雇用することになります。入手した武具や呪文はヒーローのみが装備することができます。ヒーローは一般ユニットに比べ性能が突出しており,非常に れる存在です。本作では,ヒーロー + 一般ユニット の構成が 1 兵団となります。

・その後の運命を左右するサブクラス選択
 ヒーローが成長し,レベル 10 に到達すると サブクラスの選択 を行う必要があります。この選択によってヒーローの性能が著しく変化するため,非常に重要なものとなっています。サブクラスの選択は大きく分けて,メインクラスと同じクラスを選ぶ純クラス (Pure Class) とメインクラスと異なるクラスを選ぶ 2 種類となっています。
 それぞれの特徴を簡単に書いていくと,純クラスは スキルレベルを 5 までアップグレード可能 となる点が強みです (他クラスはレベル 3 まで)。それ けなのかと思うかもしれませんが,スキルレベル 5 は強力な効果を持っているものが多く,かなりのアドバンテージになり得ます。純クラス以外の 合は メインクラスとサブクラスの両方の特性を併せ持つ ようになります。例えば Slayer (Warrior/Scout) を選択した 合は 重装備可能でありながら, 隔攻撃も可能 なヒーローとなります。どのクラスを選択したかによって Attribute の最終的な数値がかなり異なるのも特徴の 1 つです。
 さらに,それぞれのクラスには固有の特性も付与されます。前述した Slayer の 合は Poison Attack と Poison Shot のスキルを習得済みとなり, 近両方の攻撃によって相手を毒状態にすることが可能になります。
 以上をまとめると スキルレベル,装備,Attribute,固有の特性 を総合的に勘案して,どのサブクラスを選択するかが Eador の非常に面白いところといえるかと思います。

・プレイ毎に異なる成長を見せる一般ユニット
 本作はヒーローに え,一般ユニットも含めて 1 兵団という構成であるため,戦闘において,一般ユニットの存在は非常に重要なものになっています。一般ユニットの仕様で特徴的なものは Medal です。
 一般ユニットが抜きん出た活躍をした 合は,その活躍が認められて戦闘後に 酬を与えられることがあります。これが Medal であり,ユニットの行動により授与される Medal も変化します。例えば Healer's Medal という Medal は Healing の回復量 +2,使用回数 +1 という効果ですが,これは戦闘時に Healing を複数回使うことで授与される可能性が生じます。この Medal により,一般ユニットを劇的に強化することが可能なため,一般ユニットを育成するモチベーション維持に役立つでしょう。Medal は 合計 3 つまで授与されますが,Medal を受け取るか否かはプレイヤーの自由です。そのため,欲しかった Medal ではない,もしくは支払う給料が増 してしまう,といった理由から,敢えてもらわないという選択も十分にあり得ます。

・戦闘バランス
 Eador の最も面白いと思われるところが戦闘でしょう。序盤の戦闘 (特に最高難易度) は,ギリギリのバランスで調整されており,非常に熱い戦いを楽しめます。そんな本作の戦闘において,把握すべきポイントが 地形効果Stamina です。
 まずは地形効果について,本作では地形は非常に重要です。例えば,丘の上では Defense (近接防御) が +1 されると共に, 隔攻撃の射程が 1 増 し,また,森では Ranged Defense ( 隔防御) が +2 される,というように地形を有効活用すると戦闘を優位に進めることができます。た し,地形によって移動コストが異なるため,ユニットの移動力を考慮する必要があります。
 Stamina は主に特定の地形移動時や,攻撃,反撃時に消費されるもので,本作を語る上で非常に重要な要 となっています。本作では,1 ターンに何回でも反撃することができますが,反撃をするごとに Stamina を消費してしまいます。そのため,敵に囲まれているユニットの Stamina がいつの間にか枯渇していた,ということも少なくありません。特に Stamina が 0 になってしまった 合,攻撃力のみならず,防御力も大きく減少してしまい,一気に劣勢になってしまいます。したがって,戦闘で勝利するために Stamina の仕様を把握することが重要になります。


本作のプレイを通じて,個人的に感じた長所と短所は以下のとおり

・長所
ヒーローや一般ユニットの成長要 が幅広く,施設の建設方針によって戦略が変わってくるため,リプレイアビリティが高い

・短所
Tier 上位施設の前提条件及び建設コストが非常に重く,建設する前に展開が終盤になっていることが多いため,上位ユニットや呪文を使うことなくゲー が終了してしまうことが多い

 強力なマジックアイテ の発見やランダ イベント発生等,プレイ毎に異なる展開を楽しめる方や,ヒーロー及び一般ユニットを育成,強化するのが好きな方はお勧めです。本レビューが購入を検討している皆様の一助となれば幸いです。
Posted 28 February, 2015. Last edited 3 March, 2015.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
55 people found this review helpful
253.9 hrs on record (229.4 hrs at review time)
・はじめに
 本作は King's Bounty シリーズの 4 作目であり,主人公 Olaf が住む Nordlig において,アンデッドが侵攻してきたところから物語は始まります。かろうじて Olaf はそれを撃退することができたものの,誤解によって国を追われ,結果として諸国を放浪することに。そして,行く先々でアンデッドを撃退していく内に,Olaf はアンデッドを取り巻く大きな流れに巻き込まれることになる,といったストーリーです。
 本作は King's Bounty の基本的なシステ は変わっていませんが,前作からの変更点はそれなりに多く存在します。そこで,本レビューでは同シリーズの概要と本作の変更点を中心に紹介します。

・King's Bounty 概要
 King's Bounty では,プレイヤーは軍勢の指揮官となり,兵団を雇用して軍勢を編成し,敵軍を撃 することが最終目標です。プレイヤーがゲー 内で行うことは 探索 と 戦闘 に大別されます。
 探索パートの目的は,フィールドの探索によって軍勢の編成の幅を広げ,Olaf 自身の基本性能を強化することにあります。具体的には,各地に存在する店を発見することで新たなユニット及びアイテ の購入が可能になり,フィールド上に点在しているオブジェクトを回収することで Olaf のステータス (攻撃,防御,知性,統率,憤怒,マナ) を底上げすることが可能になります。
 フィールド上を徘徊しているシンボルに接触すると戦闘に突入します。戦闘パートは HEX 状のマップにおいて,ターン制で行われるスタンダードなものとなっています。戦闘時,Olaf は直接戦闘に参 するわけではありませんが,指揮官としてユニットを操作することに え,憤怒スキルを使用 (ヴァルキリーアミュレットの力を解放) したり,呪文を 唱することによって間接的に戦闘に参 することになります。
 ここで,King's Bounty シリーズで特徴的なシステ といえば 憤怒 (Rage) と マナ (Mana) でしょう。憤怒はダメージを与える (受ける) ことによって蓄積していき,一定量が溜まると憤怒を消費して憤怒スキルの使用が可能になります。他方,マナは呪文 唱時に必要となるもので,こちらは戦闘中に (基本的には) 溜まることはないため,残量を意識した運用が必要となります。どちらも同一ターン内であれば任意に発動タイミングを決めることができるため,プレイヤーの判断によって戦況が激変するといっても過言ではありません。
 各ユニットに兵士数の概念がある点も特徴です。最大兵士数は Olaf の統率によって変動するため,ゲー 後半では大軍勢を率いることが可能になります。兵力はユニットの耐久力を示すと同時に火力も示しています。そのため,如何に損害を出さずに高火力を維持するかがポイントとなってきます。

・戦闘中に使用可能な 3 種のルーン
 本作では新たに 攻撃のルーン (Rune of Attack),防御のルーン (Rune of Protection),幸運のルーン (Rune of Luck) の 3 種のルーンが追 されました。戦闘中に使用することで,攻撃のルーンは攻撃とクリティカル率増 ,防御のルーンは防御と HP 増 ,幸運のルーンは再行動のチャンス の効果が付与されます。各種ルーンはヴァイキング勢を雇用するか,Olaf がルーン魔法を習得することで使用することができます。使用回数が制限されていますが,その効果はかなり強力なものとなっているため,ここぞというところで使用すべきでしょう。

・新勢力: ヴァイキング
 主人公である Olaf が軍勢を編成する上で最初に選ぶことになるであろう勢力がヴァイキングです。勇猛果敢なヴァイキングという名に相応しく,非常に強力な近接ユニットが数多く存在しています。とはいえ, 隔攻撃可能なユニットや支援が得意なユニットも揃っているので,ヴァイキング勢のみで軍勢を構成しても戦闘に勝利することができるバランスとなっています。

・ルーン魔法
 前作までは秩序魔法,歪曲魔法,混沌魔法の 3 種類でしたが,本作では新たにルーン魔法が追 されました。新しく追 された呪文の数々の他,アイススネークといった冷気系の呪文もこちらに移動しています。ルーン魔法は前述した 3 種のルーンを消費することが条件の呪文も存在しているのが特徴です。ルーンを消費する分,効果は強力なものとなっており,これらの呪文のためにルーンを温存する戦術も有効です。

・ヴァルキリー
 本作の特徴的なシステ であるヴァルキリー。彼女達は旅の途中で Olaf と行動を共にすることになりますが,戦闘を行う上で Olaf の大きな助けになるでしょう。まず,ヴァルキリー達は憤怒スキルの召喚対象でもあるため,前述した憤怒スキルの選択肢が広がります。次に,戦闘外でヴァルキリーと会話することで,それぞれ固有のアビリティを発動させることができます。このアビリティは一旦発動すると再使用可能になるまで一定の戦闘回数が必要になりますが,ユニットを強化する効果があるため,強敵と戦闘する 合は事前に発動しておくと優位に戦闘を進めることができるでしょう。
 ヴァルキリー達は共に行動する けで Olaf や各ユニットの性能を強化するというパッシブスキルを有していますが,その中の 1 人をチーフヴァルキリーに任命することができます。チーフヴァルキリーにするとパッシブスキルの効果が段違いになりますので,状況に応じて誰をチーフにするかを変えていきましょう。
 各ヴァルキリーにアイテ を捧げるとヴァルキリーがレベルアップします。レベルアップするとアビリティとパッシブスキルの効果がより強力になりますので,余っているアイテ がある 合,彼女達に積極的に捧げていくと戦闘が楽になるでしょう。


前作までと比較して,個人的に感じた長所と短所は以下のとおり

・長所
スキルツリーがより洗練されており,習得に必要なコストと効果がバランスよくまとまっている

・短所
前作までと異なり,コンパニオン的存在であるヴァルキリー達にアイテ を装備させることができないため,コンパニオンの装備 を含めた柔軟な装備構成ができない


 ユニット相互間の相性や装備品を含め,強力な組み合わせを考えるのが好きな方やコツコツ育成するのが好きな方はお勧めです。本レビューが購入を検討している皆様の一助となれば幸いです。
Posted 2 January, 2015. Last edited 5 January, 2015.
Was this review helpful? Yes No Funny Award
Showing 1-3 of 3 entries